都市建築における木の可能性を拓く

日本橋兜町に建つ、10階建てのオフィス兼店舗である。構造性能を担保する３層飛ばしの鉄骨鉄筋コンクリートメガストラクチャーの中に木造を入れ込むことで建物全体を軽量化し、地震力や基礎等への負担を軽減できる。また木造部は増改築も容易で将来的なプラン変更も実施しやすく、多様性を兼ねた合理的な構造になっている。エントランス部分を含む１階から３階部分の梁には、秋田県産の栗の木を丸太のまま使用。無機質なイメージの強い都心の金融街に、自然を感じられる温かみのある空間を生み出した。

建 築 主：平和不動産
施      工：ADX
構造設計：NAWAKENJI-M
木部施工：シェルター

■国土交通省「令和2年度サステナブル建築物等先導事業（木造先導型）」採択

◆COOL WOOD（2時間耐火仕様　柱・梁)使用

撮影:Yikin Hyo / 馮 意欣

◇ウッドデザイン賞2022 「奨励賞 審査委員長賞」受賞
◇令和４年度木材利用優良施設等コンクール「優秀賞」受賞
◇令和４年度 ウッドシティTOKYOモデル建築賞「最優秀賞」受賞
◇第18回 日本構造デザイン賞（受賞者：なわけんジム　名和研二氏）