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19.11.18 [お知らせ]
仙台駅東口に純木造7階建てビルを建設!
日本初の製材を主要構造部に使用した高層木造プロジェクト
杜の都・仙台に純木造高層ビルを建設
弊社は仙台駅東口エリアに純木造7階建てビルを建設する「(仮称)仙台駅東口プロジェクト」に着手しました。建築主は髙惣合同会社、設計・施工は株式会社シェルター。用途はテナント、オフィス、専用住宅。日本で初めて主要構造部に製材を使用する高層木造建築となります。
東北最大の都市・仙台で、7階建ての木造ビルが建設される意義は大変大きいと言えます。全国の建築物の階数の分布は、1~5階建てまでが99.1%、東北地方に限定すると99.7%にのぼります。(国土交通省「平成30年度建築着工統計調査」をもとに算出)
本プロジェクトによって、現在の建築物のほとんどを木造にすることが可能になることが示され、弊社の掲げる「木造都市の実現」に向けて大きく前進します。また、計画地は仙台駅東口ペデストリアンデッキから目に入る立地のため、駅の利用者はじめ多くの方に木造ビルを認知して頂くことができます。(赤色部が建設予定地)日本初!高層ビルの主要構造部に製材を使用
本プロジェクトでは一般流通材であるJAS製材を主要構造部に使用します。これは日本全国、どの地域でも地元の木で高層ビルを建てられる技術を整備する狙いがあります。木造の高層建築は集成材の使用が一般的ですが、集成材工場の整備状況には地域差があるのが現状です。一方、製材は集成材に比べてインフラの整備コストがかからないこともあり、どの地域でも調達しやすくなっています。製材を活用した木造ビルが実現することで、既存の設備を利用してより地元の森林資源を活かすことができます。
木造建築の需要は公共建築だけでなく民間企業へと広がりを見せており、コスト削減はより重要な課題となります。製材は集成材に比べ安価なため、材料費の削減が可能です。また、集成材工場が近くにない地域では、地元の木を集成材工場のある地域に運び、また戻すという運搬費がかかりますが、地元で部材を手配できれば運搬のコストも下げることができます。製材での高層建築を実現するために、複数の製材を束ねて柱や梁を製作します。束ね材を用いた実例は少なく、高層建築の主要構造部への採用は今回が初となります。
木質耐火部材COOL WOODを採用
1~3階は2時間耐火構造、4~7階は1時間耐火構造で、柱・梁は国土交通大臣認定を取得した木質耐火部材COOL WOOD(クールウッド)を採用します。木材は国産のスギ、ヒノキを使用します。
環境問題を契機に木造建築は改めて脚光を浴びており、技術面も大きく進歩しています。高層建築であっても鉄骨・鉄筋コンクリート造だけでなく、木造を選ぶことのできる時代に突入しました。本プロジェクトは一般流通材の使用と(一社)日本木造耐火建築協会によって技術をオープン化しているCOOL WOODの採用によって、地元の木材を使い全国で建てられる汎用性の高い木造ビルのモデルケースとして、杜の都 仙台から全国に向けて新たな建築のかたちを発信します。
-建築概要-
物件名 :(仮称)仙台駅東口プロジェクト
建築主 :髙惣合同会社
設計・施工:株式会社シェルター
敷地面積 : 245.39㎡
建築面積 : 157.93㎡
延べ面積 :1,029.40㎡
階 数 :地上7階建て
最高高さ : 26.52m
建設地 :宮城県仙台市宮城野区榴岡2丁目
地域区分 :準防火地域
工 期 :2020年5月~2021年春(予定)